未来の空間に杭を打つ

つれずれなるままの日常と妄想

夏休みには『チュベローズで待ってる AGE22』を読もう

 加藤シゲアキの著作、『チュベローズで待ってる』は、もう読みましたか?この作品はAEG22、とAGE32の二冊に分かれていてちょっと長いんですけれど、どきどきと切なさのミステリーで読みやすいのでお勧めです。

 

アイドルとしての加藤シゲアキのファンの方は、もう読んでると思うけれど、とくにジャニーズファンじゃない方、まだ加藤シゲアキは読んだ事がない本好きの方はこの作品からはいると、「あ、加藤シゲアキってストーリーテラーだ」と言う事にきずいてもらえると思います。

 

ストーリーテラーとは、ストーリーで、読者を惹きつける作家です。

 

しかもリーダビリティが高いので、読みにくいところがありません。

 

著者は、他には、文学的な作品を多く書いていますが、この『チュベローズで待ってる」に限って言えばエンターテイメント性の高い作品です。

 

 AGE22は、就活に失敗した大学生がホストの世界に入って成功を目指していく成長のストーリーでもあり、あるところは恋愛、あるところは挫折のストーリーとも受け取れます。

 

主人公の目になってみる夜の世界のはかなさを感じ、人間ひとりが生きる事の難しさを味わわせてくれます。

 

それに22歳で生きている事の不安定さも・・・

 

この不安定な感じが好きで、何度も読み返していたりします

 

生きるって難しいじゃないか

 

全然スマートにいかないじゃないか

 

それでももがきつずけるしかないじゃないか

 

 

世間的に、芸能人が書いた小説は「軽くて、甘いんじゃないか?」という評価があるとおもいますが、加藤シゲアキの頭の中はそんな風にはできていない気がします。

 

彼の書く作品からは、人間の悲鳴が聞こえます

 

一度その悲鳴を聞いたら、心の奥が呼応してしまう

 

加藤シゲアキって、アイドルをしている時には見せない心のブラックホールみたいなものを持っている人なんじゃないかな

 

アイドルの資質としては、異質な物だけど

 

作家としてはあってもいいものをもっている、そんな存在だと思っています。

 

そして、その異質なものは小説という作品の中によくいかされている

 

この『チュベローズで待ってる AGE22]にもその独特な風が吹いています。あれはなんでしょうね、独特の、としかいい様のない雰囲気です。

 

ぜひ、一度この作品を読んでこの独特な雰囲気に浸ってみてください

 

明日はAGE32について書きますm(__)m