未来の空間に杭を打つ

つれずれなるままの日常と妄想

歌川広重 雨の表現が好き!

歌川広重ってどんな人

歌川広重とは、江戸時代の浮世絵師で文化8年に歌川豊広に師事し、翌年歌川広重と称しています。天保3年に幕府八朔御馬献上の一行に加わり東海道を旅行して、この時に書いた写生した道中の風景を元に翌年から法保永堂版「東海道五拾三次」を発表し、これが出世作となりました。

 

東海道五拾三次」

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宿場の様子や、旅ゆく人々の様子が克明に描かれていて、細かいところまで見ると面白い。ユーモアセンスも感じます。特に身分の違いなどが服装に表れているので服装は見逃せませんね。

 

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こちらは、戸塚宿。空が少し赤いので夕暮れかもしれません。ここはお米屋さんですよね、お侍さんの馬からの降り方がダイナミックです。

 

そして、この絵には降りる絵は、米の相場が下がる暗示になるとのクレームがついて乗る所に書き換えたという裏話があります(TV タイプライターズで言ってた ( ´∀` ))

 

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こちらは箱根宿を描いたもの、東海道で一番高い所にある宿場で、そこにいたる道は東海道一番の難所だったのだとか、箱根駅伝の5区ですね、山の神でなければ大変です。(≧▽≦)

 

それに、この山肌の色!地層?昔懐かしいIBIZAのカバンのようです。色合いが素晴らしいですね。

 

そもそも浮世絵とは

浮世絵の特徴状態として、どの絵も描写が細かいという事があげられると思いますが、これが版画である事にまずびっくりしてしまいます。(描いたものをさらに彫って、擦り上げたのが版画)、浮世絵には、絵を描く絵師がいて、版木を彫る彫り師がいて、さらにインクをつけて和紙に刷っていく刷り師がいます。でも、なぜか歴史に名を残しているのは絵師だけ。歌川広重葛飾北斎もその絵師の一人です。

そして、版画の特徴として、同じ絵が何枚も刷れるという事がありますが、初刷りと後刷りでは、刷りの状態が違う為に値段も大きく違ってきます。また、どれをとっても古いものなので、保存の状態も価格に大きく影響します。

 

 

「名所江戸百系」

そして、「名所江戸百系」には、ゴッホが模写した事で有名なこの絵があります。「大はし あたけの夕立」

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一度見たら忘れない構図、雨の表現が好きです。

 

あたけとは、幕府の御用船安宅のことで、その船蔵がこの橋の近くにあったためにこういう題名になったとか

 

歌川広重と言えば永谷園のお茶づけのカードしか思い浮かばなかった私ですが、( *´艸`)、調べてみるとなかなか面白い・・・

 

ところで、大の「風」好きで(風速名何メートルの風ですよ)嵐の「風」にドハマりしたり、伊勢神宮の風の神様に一度の伊勢参りで何度もお参りしてしまう私ですが、歌川広重の絵の中にこんな絵を見つけてしまいました。

 

「美作 山伏谷」

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これは嵐を表現した絵だそうですが、つまりこの斜線(斜面?)は風雨を表してる。雨と混ざってはいますが、風を描いた大変珍しい絵になるのではないでしょうか!個人的に感激しました(≧▽≦)

 

このほか、歌川広重には「京都名所」「浪花名所図会」「江戸近郊八景」などの出版物があるそうです。

 

また、「歌川広重 猫」と検索すると可愛い猫絵の写真がたくさん出てきます。猫好きの方は是非歌川広重の世界へ

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