未来の空間に杭を打つ

つれずれなるままの日常と妄想

『マチネの終わりに』を読んで

久しぶりにドキドキする恋愛小説を読んだ

 

『マチネの終わりに』

 

でも、青春ものではないのだ

 

大人の恋愛、しかも3回しか実際に会った事の無い男女の心の物語

 

途中、思わぬ事で引き裂かれ思わず一緒に泣きそうになり、その場のどうにもならない設定に地団駄踏み、かなり葛藤した

 

でも、やはり大人の男女はそこで死んだりはしない

 

葛藤の中で生き、もがきながらも道を探し、やがて立ち上がり歩き出す

 

そして、ようやく立ち直ったかと思われる時になって秘密があかされる

 

これは精神的ボクシングか?

 

こんな事があっていいのか?

 

小説に深く沈み込み痛みを味わう

 

辛い

 

でも、ページをめくって主人公達の次の思いや行動に目をひからせる

 

いや。目を離せないのだから。この先が知りたいのだから

 

そうして、もう、ページが終わってしまうよ

 

どうするの?

 

と思った瞬間

 

イナズマのような、

 

でも、雪解けのような、そんなエンディングに泣かされる

 

政治、経済、音楽、映画、文学各分野に対しての洞察も深い。大人のための大人の恋愛小説!

 

おすすめです